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各国のEV普及の成功・失敗例から学ぶ(GSGF白書の公開)                   2014年7月25日

グローバルな視点から電気自動車の普及をはじめて検証

EVなどの代替燃料自動車の普及やEVと系統のインターフェースなどをテーマに、世界の事例を紹介する白書は、Global Smart Grid Federation(GSGF)内に設置された「EVの系統相互作用とインターフェース(Grid Users Interactions and Interfaces)」を検討するワークグループの約1年に及ぶ活動の最終報告書です。
アイルランド、オーストラリア、カナダ、韓国、台湾、デンマーク、日本(JSCA、日本自動車工業会)、ノルウェーの8ヶ国からメンバーが参加し、国吉JSCA事務局長が議長を務めました。

GSGFプレスリリース(英語):http://www.globalsmartgridfederation.org/2014/07/23/the-first-global-view-on-the-progress-of-clean-vehicle-technology/
 

 

GSGFが電気自動車の大規模導入に関するレポートを公開

(プレスリリース仮訳)
 

Global Smart Grid Federation (GSGF) は、電気自動車に関する世界の最新状況をレポートにまとめた。ビジネスチャンス、主要動向、開発、政策的な取り組みについて、総合的かつ国際的な視点から電気自動車の大規模導入について検証し、「普及していないとすればその原因は?」「どうしたら皆が乗ってくれる?」などについて提言をまとめた。

 GSGF白書「EVの系統相互作用とインターフェース」 (PDF)



何よりもまずは充電ステーション
電気を使った交通輸送技術については、特に電池の性能が急速に向上している。しかし、消費者が電気自動車の購入に迷う最大の要因の一つは「航続距離に対する不安」である。ドライバーは常に充電場所の心配をしなければならないので、充電ステーションの数を増やすことがポイントとなる。ここで我々は、「卵が先か、ニワトリが先か」という問題に直面する。つまり、電気自動車が少なければ企業はビジネスとしてのインフラ投資を控えるし、インフラが無ければ消費者は電気自動車を買い控えるだろう。電気自動車の普及に成功している国々では、充電ステーションが十分に整備されていることから、電気自動車の普及の前に、まずは公共インフラの整備が求められる。

 

持続可能な政策
将来的な大規模導入を考えれば、インフラと自動車双方の普及を支援する持続的な政策に注目すべきである。普及に成功し、市場が自立できるようになる前の段階で、早々にインセンティブ(優遇措置など)を廃止してしまったため、代替燃料自動車の普及に失敗した国がある。一方で、普及に成功している国では、代替燃料用のインフラ整備もうまく支援している。つまり、電気自動車などの電気使用交通輸送の導入を支援すると決定したなら、その国に合う持続的な政策を考えなくてはならないし、またその政策支援は普及が定着する一定期間は継続させて、止める場合も注意しながら徐々に行わなければならない。

 

インターフェースの標準化
技術者が電力系統毎に異なる安全規制に合わせて様々な開発を行って来た結果、国やメーカーで異なった標準が展開されてしまった。しかし、自動車は国境を越えて行き来するグローバルな製品であるから、インターフェースの相互運用性(インターオペラビリティ)の確保や標準化は不可欠である。

 

共有と発展
現在も多くの国で電気自動車を電力系統にいかに統合するか、またそれらの国の経済構造にどのように統合するか検証されている。GSGFは各国の経験や系統の分析結果などを互いに共有することを推奨する。電気自動車の技術はすでに準備万端であることが各実証プログラムを通じて証明されており、今後は使用データの研究に加えて電気自動車の価値を高めるような事例を共有することが必要となってくる。これらを分析していくことで、ユーザにとっても、また電気自動車の普及にとっても、新たな可能性が生まれることになるだろう。


 

プレスリリース(JSCA英語サイト):https://www.smart-japan.org/english/reference/l3/Vcms3_00000044.html

レポート解説(JSCAサイト)※ご参考:https://www.smart-japan.org/reference/l3/Vcms3_00000099.html