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テクニカルライブラリー

京都プロジェクト16

16 京都エコエネルギープロジェクト 成果報告書(NEDO)

① 正式名称
 「京都エコエネルギープロジェクト」(KEEP)

② 実施事業者
 富士電機システムズ、アミタ、日新電機、大林組、野村総合研究所、京都府、京丹後市

③ 特徴
 電力会社の既設の電力系統を使用した仮想マイクログリッド上において、太陽光発電、風力発電の出力変動分を、バイオガス発電(ガスエンジンと燃料電池)及び二次電池により補う電力需給バランス制御技術の開発・実証を行った。仮想マイクログリッドシミュレーションにより、各新エネルギー設備拡張時の同時同量制御の可能性や、マイクログリッドとしての自立運転の可能性などを実証した。また、日本のどの地域でも利用可能な、一般回線を利用したデータ転送システムにより、電力需要量にあわせて供給が可能なシステム(同時同量システム)を構築した。需要家は、一般家庭(団地)や公民館、病院などの実需要を対象とした。

④ 場所
 京都府京丹後市弥栄町

⑤ システム構成
 ■供給施設:合計850kW
  ・バイオガスエンジン:400kW(80kW×5台)
  ・燃料電池(MCFC):250kW
  ・鉛蓄電池:100kW
  ・風力発電装置:50kW
  ・太陽光発電装置:50kW(30kW+20kW)
 ■需要施設:合計1,041.9kW
  ・電力供給:溝谷・吉野地区処理場(100kW)丹後あじわいの郷(100kW)、京丹後市弥栄庁舎・公民館(178kW)、京丹後市弥栄病院(592kW)、風のがっこう京都(55kW)、京丹後市立堤団地(9.4kW)、京丹後市営和田野団地(7.5kW)
  ・熱供給:バイオマスプラント(メタン発酵槽と加温用熱交換器、管理室の給湯器や暖房機等)、残さ処理設備
 

図表2-24 実証研究システムの全体構成(上)とバイオガスプラント(下)


⑥ 主な成果
(ア)同時同量システムの高速・高精度目標である5分3%を ISDN、ADSL といった汎用通信回線にて実現及び、系統への制御影響の低減実現
 ・以下の条件で、5分3%の同時同量制御実現
  ▶分散配置の需要家負荷:最大 1,000kW(昼夜変動最大500kW,短周期定常変動200kW)
  ▶太陽光・風力発電施設変動発電:最大 100kW
  ▶食品残さによるバイオガス発生最大 4,500m3/日
 ・制御システムは、汎用通信回線、汎用PCにて、発電計画・各制御指令を出力する同時同量制御システムを構築
 

図表2-25 同時同量試験時の発電機応答、連系点潮流
 
図表2-26 同時同量制御周波数分析


(イ)仮想マイクログリッドシミュレーションモデルの開発
 ・需要家負荷、太陽光・風力発電、バイオガス発電所内発電・二次電池、同時同量制御システムのモデル・定数の同定
 ・実測値を使用した同時同量システム制御シミュレーションモデルの実現
 ・自立運転シミュレーションモデルの実現
 

図表2-27 自立運転シミュレーション結果
注:需要家負荷の立上時(6 時~10 時)における仮想マイクログリッドの自立運転での追従結果
(周波数±0.1Hz,発電端電圧±2.5%内の範囲で運転)


(ウ)連続して安定なバイオガス発生のための原料調達マネージメントの確立と運用実現(原料調達の申請、原料選定、運用手法)
 ・残さ処理方法の検討と有効利用方法の確立
 

図表2-28 バイオガス発生量とメタン濃度

 

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