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GSGFが世界各国のデマンドレスポンスの現状を紹介する白書を公開

  国際的な民間のスマートグリッド推進団体、Global Smart Grid Federation(JSCAも加盟)では、2016年12月に、世界各国のデマンドレスポンスの最新状況についてまとめた白書を発行しました。

  近年、配電網に多くの再生可能エネルギーによる分散電源が導入され、デマンドレスポンスが登場することで、系統運用の考え方が変化してきています。本白書では、電力需給に関する市場モデルの概要や、デマンドレスポンスと変動料金制の導入に対する障壁、変動料金制に関する研究と実証事業について各国の事情を踏まえた示唆が纏められています。

GSGF白書「世界のデマンドレスポンスの現状とイニシアティブ」(PDF)

 

■フレキシビリティワークグループメンバー
チェア:Laurent Schmitt and Rodolphe de Beaufort, Think Smartgrids(フランス)

参加国:ベルギー、カナダ、フランス、インド、アイルランド、日本、ノルウェー、シンガポール、韓国、台湾、トルコ、米国

(以下、GSGFの発表を要約)

 

各国で推進されるデマンドレスポンスの現状とその課題

1.デマンドレスポンスは、多様な市場構造を持つ世界各地で推進されている。

デマンド レスポンスは、世界中の地域でエネルギーシステムの抜本的な改革の優先課題として位置づけられている。デマンド レスポンスは、例えば台湾のような規制市場に加え、発送電分離(アンバンドル)された自由市場でも実施されている。アメリカ、ヨーロッパ、アジアでは、デマンドレスポンスの市場導状況は異なっている。

 

2.適切な測定や検証のメカニズムが確立していないことから、小口需要家の市場参加が阻まれている。

本白書の調査対象の国や地域では、変動料金制の導入は実証段階にある。一般的な実証事業や調査において、需要家の参加は最大の課題となっている。測定および検証メカニズムがないため、商業化が遅れており、この問題はスマートメーターにも関連している。ノルウェーなどスマートメーターの普及が進んでいる国では、近い将来、時間単位での変動料金制の導入が見込まれている。

 

3.市場の規制がデマンド レスポンス普及の障壁となっている。

多くの国は、デマンドレスポンスの導入を支援していない。アジアの一部の国では、自由市場に向けた改革途中にあり、様々な電源をとりまとめて提供する独立したアグリゲーターへの門戸を開いている。ヨーロッパでは、電力の自由市場と発送電分離(アンバンドル)構造が確立されているものの、一部のフレキシビリティ市場製品の取引は制限されている。入札に必要な最小容量が大きいことや上げ下げ方向対称なレギュレーション要件などの要因から、従来型発電を用いたフレキシビリティが支持されている。

 

4.需要家の参加と変動料金制の研究が実証事業の重点課題となっている。

変動料金制や需要家の参加に関する多くの実証事業が行われている。小口需要家への適切なアプローチ方法やエネルギー情報のコミュニケーション技術、そして市場に及ぼす影響力などが調査されている。配電会社による地域のグリッド マネジメントのためのデマンド レスポンスの使用については、それほど明らかにされてはいない。

 

(参考)GSGFの白書紹介ページ(英語)
http://www.globalsmartgridfederation.org/about-gsgf/working-groups/flexibility-working-group/