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GSGFがスマートメーターのセキュリティに関する白書を公開

  国際的な民間のスマートグリッド推進団体、Global Smart Grid Federation(JSCAも加盟)では、2016年8月に、スマートメーターのインフラストラクチャにおけるセキュリティに関して各国の最新動向をまとめた白書を発行しました。

  スマートメーターの普及をはじめ電力システムにおけるセキュリティへの対応が喫緊の課題となっているところ、各国の事情を踏まえた示唆が纏められたレポートです。JSCAも日本の取り組みを発信しています。ぜひご一読ください。

GSGF白書「Smart Meter Security Survey August 2016」(PDF)

 

■サイバーセキュリティワークグループメンバー
チェア:Shailendra Fuloria、ISGF (インド)
参加国:オーストラリア、ベルギー、デンマーク、フランス、インド、アイルランド、イスラエル、日本、韓国、オランダ、トルコ

(以下、GSGFの発表を要約)

 

スマートメーターのセキュリティと確実性 ~セキュリティ対策においては、緊密な連携が不可欠~

スマートメーターは非常に便利な一方で、多くの課題を抱えています。ソフトウェアやコミュニケーションに関心が集まるほど、逆にシステムへの関心は薄れがちで、セキュリティもそのひとつといえる。GSGFは、本白書を通じて、セキュリティと確実性という切り離せない問題について、引き続き着目していく。

 

2020年までに世界のスマートメーターの普及台数は8億台を超えると予測されている。北米やヨーロッパなどの一部の地域では、普及目標を達成しつつある。スマートメーターや関連システムを通じ、電力会社は多大なメリットを享受できる。しかし、この白書ではセキュリティの観点から詐欺やプライバシー問題等について危惧している。

 

例えば、セキュリティが脆弱な場合、メーター数値の不正操作などの詐欺が多発し、電力会社に損失が出るリスクがある。さらに、数百万世帯の電源が、遠隔操作によってオフされるような攻撃も想定される。スマートメーターはエンドユーザーと直接つながっているため、プライバシー問題も重大だ。

 

スマートメーターのインフラストラクチャについては、世界的な統一規格が確立されていない。各国には独自の要件があり、システムもその要件を満たすように設計されているため、セキュリティ対策を難しくしている。

 

配電会社がメーターを所有する国もあれば、電力会社がメーターを所有する国もある。さらに、配電会社と電力会社が一体化している国もある。このような違いが、セキュリティ問題に関する責務に影響を及ぼしている。電力会社、配電会社ともに、自社のシステムのセキュリティについて、脆弱性、脅威、リスクを理解するために、評価分析を高い頻度で実施し、対策を講じる必要がある。(想定外の事故対策とは異なる問題として取り扱う。)

 

本白書では、セキュリティと確実性の相乗効果によって高い信頼性を実現するためには、機器メーカーから配電会社、電力会社、政策担当者など、全関係者の連携が不可欠であると結論づけた。

 

(参考)GSGFプレスリリース(英語)
http://www.globalsmartgridfederation.org/wp-content/uploads/2016/08/cyber-security-press-release.pdf